夢と希望と、、
2008年の春、大学に入学した。
某、有名大学である。
特になりたいものもなく、親に進められて行ったが、片田舎に住んでいた私は
東京の大学に入学した
というだけで有頂天だった。
同じ高校からその大学に進んだのは私だけで(他の学部にはいたけど)、緊張の面持ちで初日を迎えたが、早々に友達もできて楽しい毎日を送った。
彼氏もできて、友達もいて、バイトもして、勉強もして、充実した生活。
彼氏とは途中から上手くいかなくなったけど笑
それなりに人生を謳歌し、就職活動の時期になった。
大学3年の秋。
リーマンショックのあとの就活がこんなにも辛いものだとは知らずに、、
大学では成績優秀者で表彰されたこともあった。
部活やサークルは入っていないがバイトも三つかけもち、企業に売るべきアイテムはいっぱいあった。
ましてやブスでもない。むしろ顔だけのレベルは普通より上だと自負していた。
これは余裕で就職出来るなと思っていた。
しかし
現実はそう甘くなく、いざ就職活動をはじめたら落ちる落ちる。
友達はみんな自己分析やらSPI対策やら、色んな対策をしていたが
ちょっと周りより成績と顔が良かったので、そんなんやったって意味無いだろ、と心の中で小馬鹿にしていた。
大学時代、頑張ったから、サークルにも部活にも入らず勉強頑張ったから。
それだけあれば、私の中では十分だった。
私の中では。
企業からしたら、それしかない私は不十分だったのである。
60社受けて、最終面接まで残ったのは3社。
しかも2社は最終で落とされた。
周りの友達はほとんどが大手に就職が内定し、私だけが就職できずにいた。
あの子の方が成績悪かったじゃん、、
あの子の方がブスじゃん、、
あの子なんて遊んでただけなのに、、
そんな黒い感情しか浮かんでこなかった。
4年生の春になっても就職内定が出ず
この業界が向いてないのかと思って、違う業界も手をつけた。
しかし、その業界についてもノー勉の私は、落ちまくった。
結局、中小企業の一般職で内定が出た。
友達が全員、総合職なのに、私だけ一般職、、、
今だったら恥ずかしくもなんともないけど、当時は総合職が受からなかったから一般職、、というような雰囲気があり、周りにも言い出せなかった。
みんなが卒業旅行に行く中、まだ就職活動を諦めることが出来ず、結局ひっそりと秋まで続けた。
けど、もうどこも採用試験をやってる企業がなく、誰にも言わずにその中小に入社することを決意した。
友達から
やちすけはどこの内定もらった?
とよく聞かれたが
専門商社だけど、あんま知れてないとこ。
と、言葉を濁すこともしばしば。
そうして誰にも言わないまま卒業を迎え社会人になった。